この教室は、”創作の森” さんという工房を謳った施設で開催しました。

単に 「IchigoJam作って、ゲーム作って遊ぼう」の教室から、ちょっと変えて
「アートフルコンピュータ」。

そう、IchigoJamでアート作品を作ろうと思うのです。

当然、機材は IchigoJam。これ電子工作にも最適なのです。
多数のLED、フルカラーLEDを搭載した 学習基板(PCN金沢オリジナル)を
使うことにしました。


1. コンピュータとは? (お勉強)

 身近なところにコンピュータがいっぱいあるよ。
 家電の中にも マイコン(マイクロコンピュータ)が入っているんだ。

 ハードだけではコンピュータは動かない。ソフト開発が必要。
 どんなプログラムを動かすか?は君のアイデア次第。

2. IchogoJamの制作 (ハンダ付)

 まず、練習基板を使って ハンダ付の練習。
 これ練習基板だから、失敗しても大丈夫。

 次に IchigoJamの組立を始める。
 抵抗4本、LED、ボタンスイッチ、ビデオ端子をハンダ付してもらう。

 ここで、今回の教室に限り(?)、好きな色の部品を選んでもらう。
 LED、ボタンスイッチ、CPU横の14pinソケット2個、の全4点。

 「イチゴだから 赤で統一!」「青のLEDがかっこいい!」
 「ソケット左右で色変えようっと」各自の個性が出ます。

3. IchigoJam完成したら、スイッチON!

 モニタ,キーボード, USB電源繋いで、皆で一斉にスイッチON!
 画面に「IchigoJam BASIC Ver 1.2 ~」と表示されて全員歓声!

 BEEP, LED1:WAIT30:LED0, も動く。
 「LED 光ったね。君がハンダ付したところ成功してたね!」と言うと、
 皆 素直に喜んでたのが嬉しい。

 自分で作ったところがちゃんと動いた。これが “ものづくりの楽しさ”。
 記憶に(想い出に)残ってくれるよね。

4. IchigoJam BASIC で計算、変数記憶、プログラム作成/実行、
  そして SAVE/LOAD をお勉強。

 「計算式、好きな数字にしていいよ」と言うと、「? 2318+9384」とか
 やって その結果が正しいか?確認できない子が続出。(笑)

 「IchigoJamで扱えるのは整数。最大値 約±32700」と言うと、
 わざと最大値を計算しようと「? 32700+99」とかやって マイナスの値
 が表示されるのを見てた。何度も計算して 最大値 32767 を見つける
 まで、そう時間かからなかった。変なところに燃えるのね。

5. おまちかね、いつものゲーム作り

 まずは反応速度ゲーム。これも自分が作ったボタンスイッチのハンダ付
 が正しく動いたことを確認できる。シンプルなゲーム。

 で、やっぱり川くだりゲーム。これは面白い。皆で遊びまくる。
 「WAIT 3 → WAIT 1 にしてみて」と言うと「WAIT 0 も WAIT 1も、そう
 変わらない」ということに気付く。「WAIT 10 にしたら面白くない!」
 こういうパラメタ変えるだけで、ゲームの面白さが変わることに気づいて
 もらえた。

 さ、最後の楽しみ、障害物 “*” を UFOや宇宙人に変えてもらう。
 障害物を2個表示して、難しくしてみた。

 ある子は 障害物を “:” にしていた。「流星から避けろ?」と聞くと、
 彼いわく「逆シューティングゲーム!」だと。
 シンプルにかっこよかった。いいことを教えてもらった。

6. LEDを光らす

 今回の講座に向けて作った、新テキスト+教材LEDボード。

 このボードを使って、緑,黄,赤 のLEDをリズミカルに光らしてもらう。
 そう、信号機の配色。信号機をプログラム制御してもらうのだ。

 プログラミング基礎の勉強しながら、乱数, IF文, GOTO文, FOR文を勉強
 して、歩行者用 緑の点滅をプログラミング。

 さらには、緑/黄/赤と順次光る中で SPACEキー押すと止まるルーレット
 ゲームを作ってみた。でも3色じゃ正解簡単でした。
 だからか、こどもたちには「ルーレットゲーム、簡単で面白くない!」
 と不評でした。あれれ…? (残念)

 3色点灯を繰り返す処理を WAIT1 にして、キラキラ光らすだけのほうが
 綺麗!と楽しんでもらえた。

7. フルカラーLEDを光らす

 光の3原色、絵の具の3原色、をお勉強。
 1個のLEDが、いろいろな色に光るのは、単純に綺麗。
 青/赤/緑を混ぜると 紫/水色/黄/白になる。
 これも WAIT 1で順次光らすとキラキラ輝いて美しい。
 部屋の照明を落として、皆で鑑賞しました。

などなど、お昼を挟んで6時間x2日間、たっぷり時間があるからか、
いろいろなプログラミングをして勉強してもらえました。

そして子どもたちのアイデアで 光らす色を変えたり、WAIT値を変えたり
「これ変えてみようっと」の声が楽しそうでした。

いきなり、ゲームのプログラムを作るのは難しいけど、このLEDのように、
作ったものが 値を変えるだけで 動きが変わる!ってことを試しながら、
また変更してもらう。
この試行錯誤が いい経験になるんだよね。

子どもたちから、いっぱい歓声/笑顔もらいました。
先生している私も、とてもとても楽しい2日間でした。

ps.
 今回の4人は、皆違う学校で はじめて会ったのに、あっという間に
 仲良くなってた。

 「ここどうするの?」「僕こんな風に作ったよ!見て!」楽しそうだった。
 IchigoJamという共通の素材で、皆 同じレベルで勉強し始めたからか、
 友達同志での “知の共有” ができたのかな。